令和3年度合格者体験記

ここでは現在、空間情報総括監理技術者の合格を目指しておられる皆さんに、空間情報総括監理技術者試験対策に関する情報を提供いたします。


「空間情報総括監理技術者への道」合格者体験記

 

1.自己紹介

氏   名:谷口 靖博

勤務会社名:アジア航測株式会社

 

専門とする業務分野:上下水道計画・設計・維持管理、上下水道GIS

 

受験の動機:

上下水道事業体から発注される施設維持管理業務やGIS関連業務の管理技術者の資格要件として「空間情報総括監理技術者」が求められることが多くなってきたためです。また、技術士としての継続研鑽を図る目的としても受験しました。

 

2.受験に当たり事前に準備したこと

ちょうど同じ年の7月に技術士第2次試験を受験したので、実際に「空間情報総括監理技術者」の受験対策を始めたのが、技術士第2次試験の受験終了後となりました。

受験の準備期間が短いにも関わらず合格できたのは、同じ社内の昨年の受験者から勉強方法を教えて頂いたおかげだと思います。大変感謝しています。

試験ですので、過去問題の分析は必須だと思います。まずは、夏までのお盆期間までに、「空間情報総括監理技術者」のホームページで公開されている過去問を徹底的に分析しました。

 

私自身はGIS以外にも、水道施設計画策定や事業経営分析、設備維持管理計画などの業務に関わっており、測量業務そのものを実施した経験が少ないため、測量、特に、地理空間情報の動向については、改めて勉強する必要がありました。

そのため、国土地理院のホームページのコンテンツ「地理空間情報に関する取組みや関連する情報について」を参照して内容把握に努めました。

 

問の1つにパワーポイントを作成する問題が出題されていたので、これは事前準備をしないと対応できないと思い、過去の出題傾向を分析して、それに基づいて3パターンほど、自分の業務で使った資料をもとにパワーポイントをまとめました。

そのうち1パターンが当日の出題内容に似通っていたので、これが本番の試験で大いに役立ちました。

 

3.合格してから変化したこと

合格したときは、職場の同僚から「おめでとう!」と声をかけていただいたのが嬉しかったです。その他は特に大きな変化は感じていませんが、スペーシャリストの会に入会させていただき、これから同じ技術者の横の繋がりが増えるかと期待しています。

 

4.これから受験する人へのアドバイス

受験するにあたっては、特に、地理空間情報の最近の動向についてはおさえておくことが必要だと思います。

また、月刊「測量」を購読して読んでおき、測量の関連知識を深めておいたほうがいいと思います。

試験時間が短いですが、ノートパソコンや参考資料・データの持ち込みが可能ですので、事前準備がいかにできているかが合否の分かれ目だと思います。

事前の準備を怠らず実施していただくのが良いと思います。

 


「空間情報総括監理技術者への道」合格者体験記

 

1.自己紹介

氏   名:宮本 藍介(みやもと あいすけ)

勤務会社名:アジア航測株式会社

 

専門とする業務分野:地方自治体向け地理情報システムの導入運用

 

受験の動機:

  管理技術者や照査技術者の資格要件として「空間情報総括監理技術者」が求められることが多くなっていること、今後の業務の幅を広げるためには「空間情報総括監理技術者」が必要であると感じたことから受験しました。

 

2.受験に当たり事前に準備したこと

 

  • 社内の受験対策講座に参加し、試験の内容(過去問、出題傾向)についての情報収集を行いました。同時にインターネット上に掲載されている受験体験談や受験対策サイトからも情報収集を行いました。
  • 直近の業務提案書などを整理して解答に活用できる資料の作成を行いました。
  • 自身の業務を振り返り、成功体験、失敗体験などをまとめました。まずは箇条書きでポイントをまとめ、時間がある限り文章化を進めました。
  • 空間情報に関する講習会・イベント(GISNEXTのブログなどから開催情報を収集)などに積極的に参加し、情報収集を行いました。講習会・イベントはWeb形式で参加可能なものを中心に選び日常業務に負荷がかからないようにしました。
  • 参加した講習会・イベントの配布資料などを収集して、空間情報のトレンド分析を行いキーワード集などの形で整理を行いました。国土地理院の資料については、特に重点的に整理を行いました。
  • 各設問の解答案のひな型(Word・pptの両方)の作成を行いました。業務経歴・専門分野・アピールポイントは聞かれる可能性が高かったため、解答案のひな型にはこれらの情報の記載を行いました。
  • 過去問から出題の多い問題については想定解答案を作成しました。想定解答案についてもまずは箇条書きでポイントをまとめたものを作成し、時間がある限り文章化を進めました。

 

3.合格してから変化したこと

 取得して間もないため、今のところ変化はありません。今後、この資格を用いた活動などを行うことで徐々に変化がでてくると思っています。変化が起きる、起きないはこれからの自身の行動次第だと感じています。 

 

4.これから受験する人へのアドバイス

 

 この試験は、事前準備が非常に重要です。私も実際に試験を受けて事前準備の重要性を実感しました。受験する際は、過去問の分析、空間情報に関する情報収集、業務実績などの整理、想定解答案の作成などの準備を事前にできる限り行ってください。解答を書く際は、空間情報に対する思いも入れるとよいかと思います。

 


「空間情報総括監理技術者への道」合格者体験記

 

1.自己紹介

氏   名:青山 聖人

勤務会社名:株式会社パスコ

 

専門とする業務分野:統合型GIS導入、その他システム開発

 

受験の動機:

 管理技術者や照査技術者の資格要件として空間情報総括監理技術者が求められることが多く、自身のこれまでの経験や到達度を確認したいと考え受験しました。

 

2.受験に当たり事前に準備したこと

  • 日本測量協会のホームページで公開される過去の試験問題を確認しました。
  • 国土地理院をはじめとした国機関のホームページや月刊「測量」の購読、「地理空間情報コンサルタントへの道」等の書籍から、幅広く基礎知識を学習しました。
  • 社内勉強会への参加、過去問題に対する答案の作成、社内有資格者に添削いただきました。
  • これまで携わった業務の振り返りを行いました。

 

3.合格してから変化したこと

  • 本資格を資格要件とする業務が増えてきていることから、今後有効に活用できると考えていますが、まだ合格から日が浅く大きな変化はありません。
  • 報奨金が支給されました。

 

4.これから受験する人へのアドバイス

  • 日常の業務で一つ一つの作業をしっかりと掘り下げて考えることが重要と思います。
  • 過去の出題傾向を把握し準備しておくことは試験本番での余裕が生まれます。
  • システム関連の業務をされている方は、プロジェクトマネージャの資格についても勉強しておくと全体を俯瞰した回答ができると思います。

 


「空間情報総括監理技術者への道」合格者体験記

 

1.自己紹介

氏   名:木下 純二(きのした じゅんじ)

勤務会社名:株式会社かんこう

 

専門とする業務分野:測量調査全般・レーザ(MMS、航空、地上) による現地計測および調査など

 

受験の動機:

 私はこれまで測量調査全般の他、レーザ(TLS、MMSなど)を活用した社会インフラの点検などに携わってきました。空間情報総括監理技術者は、このような経験を活かすことができる資格であることや、本資格を入札参加時の資格要件とする業務が増えており、弊社において重要な資格として取得を推奨していることから受験を決めました。

 

2.受験に当たり事前に準備したこと

  •  日本測量協会刊行の「測量」や建設関連の学会誌の中から、試験で活用できそうな記事(技術論文や最新技術情報、技術研究レポート)を、キーワード別にPDFデータで取り纏めました。
  • 特に試験の解答に利用できそうな記事は、記事の内容をキーワードと要点でまとめた「概要版(ワード)」の作成を行いました。
  • 弊社有資格者の方を講師とする社内勉強会に参加し、試験にかかわる指導を頂きました。
  • 上記の社内勉強会では、過去問題による自分なりの解答を作成し添削指導を受けることで、客観的に自身の解答のレベルを把握することでき、効果的に解答内容のレベルアップを図ることができました。

 

3.合格してから変化したこと

 合格して間もないこともあり、特に変化はありません。今後は本資格を要件とする業務に携わることや、空間情報を活用し様々な分野で課題解決つながる技術提案を行っていきたいと考えています。

 

4.これから受験する人へのアドバイス

  • 試験時間が短いため、試験に向け準備した資料や様々なデータを、素早く解答作成に活かせるよう整理しておくことは重要です。ワードなどでキーワード化して準備しておくと便利でした。
  • 空間情報分野における時事ネタ(政策・新技術)などの情報収集は重要だと思います。
  • パワポの解答は、複数準備しておいたほうが良いです。試験会場で新規に作成することは時間的に無理と思います。
  • 最後に、私は挑戦3回目でようやく合格することができました。空間情報総括監理技術者はかなり難易度の高い試験であると思いますが、しっかり時間をかけ資料収集や想定解答を準備すれば、合格は近づくと思います。

 


「空間情報総括監理技術者への道」合格者体験記

 

1.自己紹介

氏   名:戸口 伸二(とぐち しんじ)

勤務会社名:株式会社エイテック

 

専門とする業務分野:専門分野:写真測量、航空レーザ測量、UAV写真測量、UAVレーザ測量など

 

受験の動機:

  • 測量業務の主任技術者要件として空間情報総括監理技術者の資格を求められる機会が増えてきたと実感するようになったため。
  • 社内で取得が推奨される重要な資格であったため。

 

2.受験に当たり事前に準備したこと

  • 日本測量協会HPから過去問題を入手し、出題傾向の把握に努めました。
  • 月刊『測量』の「三角点 時流を読む」を読み、内容を理解できるよう努めたほか、記事内容に対して自分の意見を述べられるようにしました。
  • 過去に合格した先輩から、出題傾向や解答のポイントなどの体験談を聞きました。
  • 答案作成時の参考となる資料を日頃から収集するように心がけました。
  • 過去問題や自身が不合格であった過去の試験を振り返り、自分なりに改めて解答を作成しました。
  • 日常業務の中で、印象に残る業務(良い印象、悪い印象とも)を記録に残すようにし、良かった点、悪かった点などの要点を整理しました。
  • 業務時間中は十分な学習時間をとれないため、通勤時を効率的に使って勉強するようにしました。

 

3.合格してから変化したこと

  • まだ合格したばかりですので、会社の中での立場などに大きな変化はありません。
  • いろいろな人から「空間総監合格したんだって?」といわれるようになり、改めてこの業界では重要視される資格であることを認識しました。
  • 主任技術者の資格要件で空間情報総括監理技術者を求められる業務の主任技術者を担当することができました。これまでなら有資格者に主任技術者を依頼していた業務ですが、自分で主任技術者を担当できるようになり、諸先輩方の負担を減らすことが出来るようになったと思っています。
  • 資格取得がゴールではありませんので、この資格を活かした業務を続けられるように、改めて気を引き締めたいと思うようになりました。

 

4.これから受験する人へのアドバイス

  • 資料やPCが持ち込み可能にも関わらず、設問に即した解答を作成するのが難しいです。過去問題に対してワード文章を作成したり、パワーポイントを作成したりするのはモチベーションが上がらないかもしれませんが、実際の試験を想定して決められた時間内に解答を作成するトレーニングは不可欠だと思います。
  • 普段から資料収集などを心掛けたほうが良いと思います。また先輩から受け継いだ資料などがあった場合でも、最新版にアップデートする努力は惜しまないで下さい。空間情報技術をとりまく環境は日進月歩ですので、数年経てば法律や規程なども改正・改定されていることが多いです。